日本の臓器移植の現状

日本臓器移植ネットワークに登録する患者さんの数は、臓器移植法改正後、年々増加しており、現在の臓器移植数では、心臓では5年以上、腎臓では15年以上も待たなくては、移植を受けられない状況にあります。また心臓移植を受けた成人のレシピエント(移植者)の殆どが人工心臓を装着しています。臓器移植の待機者には、厳しい状況が続いています。

日本の腎不全による血液透析者は、32万人を超えています。2000年ごろまでは、糸球体腎炎からの血液導入者が多くを占めていましたが、その後は糖尿性腎症の患者が主流となりつつあります。導入年齢も年々高齢化し、今では60歳以上中心となっています。ただ増加の割合は、ここ数年減少しつつありますが、32万人という数は、人口が2倍のアメリカやユーロ全と大差ありません。

亡くなった後の臓器提供は、1989年に140例を超えていましたが、未だその状況に至っていません。2006年から7年間年100例を超えていましたが、2013年からの心停止下提供の急激な減少により、4年連続100以下の状況になります。一昨年、昨年と増加傾向にありますが、私たちが法会改正で目指したレベルとは、全くかけ離れた状況です。

移植登録待機患者のうち、その年に移植を受けられるのは、左図のように各臓器とも20%に過ぎません。腎臓に至っては、心停止下の提供も含めて1%しかありません。

心臓、肺、肝臓は、登録時に生命の危険があることが条件であり、人工心臓が進歩したとは言え、待機患者及び家族の不安は、言葉では言い表せないものがあります。    

我が国の臓器移植は、腎臓から始まり、最も多く移植されている臓器が腎臓です。2000年頃までは、亡くなった方からの提供(献腎)は、生体移植との3割程度でしたが、その後献腎移植の停滞と生体移植飛躍的増加により今では1割程度です。ただし日本が生体腎移植が多いわけでなく人口が2倍のアメリカでは、生体移植が約7千例以上行われています。