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今年度の当協会活動に向けてご挨拶

 患者及び移植関係者全ての悲願でした臓器移植法改正案が、2010716日に全面施行され、今年で10年が経過しました。法律改正より脳死下臓器提供の大幅増加と小児臓器提供が大きく前進すると期待されました脳死下臓器提供は、あまり増加せず、心停止後の提供は大幅に減少しました。

 

 しかし2019年から少しずつですが明るい兆しが見えてきて、脳死下臓器提供が98例(前年比30例増)と大幅に増加し、心停止下臓器提供は28例(同1例減)で合計では法施行前の1989年には、及ばないものの126例(同29例増)となり、臓器移植総数480例とともに日本臓器移植ネットワーク(JOT)発足以来、最多となりました。

 

 また、ここ数年は増加傾向にあった18歳未満の脳死下臓器提供も昨年は、18例(6歳未満7例)と大幅に増加しました。このように国民の意識が大きく変わりつつあると思います。しかしながらこの状況でも諸外国に比べ遥かに少ないことに変わりはなく、JOT発足後の累計待機中死亡者は約7千人になっています。

 

 この様な状況では、引き続き社会に臓器移植、臓器提供への理解を広める活動を続けていくことが必要であり、当協会は、臓器移植が進むにつれ忘れがちとなるドナーとそのご家族への尊敬と感謝の気持ちを社会に伝える活動とともに臓器移植の普及啓発活動を続けていきます。

 

 当協会は臓器移植の一般市民に対する普及啓発活動としては、例年様々な活動を行ってきましたが、本年1月から起こった新型コロナルス感染症のため、活動の実施及び内容を大幅に再検討する必要が生じました。東京銀座での臓器移植推進グリーンリボンパレードは、実施を断念し、新型コロナウイルス感染症対策を施したイベントに変更することとしました。

 

 本年は改正臓器移植法施行10周年を迎えるため、新たな手法により、この10年間を振り返るとともに、臓器移植への社会のより一層の理解を広める活動を行いたいと思います。

 

 広島でのイベントは、会場内でのイベントの規模を縮小し、新型コロナウイルス感染症の染症予防対策を充分取った上、全国へ映像配信をします。その他メディアワークショップや移植医療勉強会「みんなで学ぼうグリーンリボン」も新型コロナウイルス感染症対策として、WEBによるオンラインで開催します。

 

 厳しい状況ではありますが、今後も患者団体、関連医学会、移植関係団体と団体間の情報共有を図り、連携、協力し、積極的な臓器移植の普及啓発活動を目指します。加えて臓器移植に関心のある市民の方々へ活動への参加を呼びかけていきます。引き続き市民のみな様のご協力をお願い致します。              

 

NPO法人グリーンリボン推進協会理事長:大久保 通方